たしかめるように

たしかめるように。 絶望の淵に立ちなかを覗くと、そこには、当たり前のようにささやかな日常がありました。私は、世界にとって唯の細胞でありたい。

稲刈りの始まり


死や無への恐怖からか

永遠というものが願われる
無限というものを望んでしまう


かあさんは
減って壊れて腐って絶えて
いつか迎えるそのときを
受け入れながら
ただ淡々と
時を重ねる

生まれては還ってゆく
その環をくるくる廻しながら


いま
わたしは
必死になって
しがみついている


怖いのだ

環の中にいることが
もしかしたら、怖いのだ

わたしと環を
切り離したくてたまらない



わたしは、
いろいろなものを
持ちすぎてしまったのだろうか

変えられないものを
変えられると考えているのだろうか

分からないことは
存在しないと思っているのだろうか

目に見えることも
そうでない、目に見えないこともー

 
 

そういえば
最近夢でよくみる光景がある

兄さんたちが
わたしたち兄弟を守るために造った
端整で不自然でとても硬い鎧を、
丁寧に解き、誠実に壊していく日のセレモニー


目が覚めて、水を飲みながら
ふと思う

守ろうとしている兄弟って
だれだったっけ?


わたしは心のどこかで
なにか
大きな勘違いをしているかもしれない

その予感が、
多くのわたしを
尚更 いまに しがみつかせる
手放す勇気が、持てないでいる

切ないのは
それが悪いと
言い切ることができないことだ



けれど
わたしたちは
少しだけ、気づいているから

そろそろ一息ついて
環の一部であることを受け入れられるかもしれない
大切なことを手繰り寄せられるのかもしれない


稲刈りの季節に、思い馳せられるのかもしれない

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