たしかめるように

たしかめるように。 絶望の淵に立ちなかを覗くと、そこには、当たり前のようにささやかな日常がありました。私は、世界にとって唯の細胞でありたい。

昭和を描いた邦画の中に

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身を置いているようだった。


ぼくが
目覚めるよりも早くから
眠りについてからも暫く
がさごそと
ひとの気配がある場所。


彼女が濡らした手と頬を
本当のところで、ぼくは知らない。

赤く染まった手と頬を
本当のところで、ぼくは知らない。


ぼくを愛してくれていた彼女を
何度、傷つけただろう。

ぼくを信じてくれていた彼女を
何度、裏切っただろう。


いつも気配があるその場所から
気配がなくなったとき
初めて気がつくのだ。


そこまで分かっていても
ぼくたちが
本当のところで気づけないのは

どうしてなんだろう。