吸学のしるし

吸学中の、大学4年生です。キャンパスで学ぶことを休んで、本物の世界から学びを吸いこもうと津屋崎にやってきました。感じるままに、記していきます。

なんまんぶんのいち


なにかから
溢れた、いや、溶けだした

滲み出ている
それに気がつき
うっとりしながら
準備をする

透明で深くもえる丸が
震えながら
うねる直線の向こうに
現れる

ほとんどまだ
隠れているのに
わたしはそれを
丸だと、いう

力強い優しさは
たまに
わたしが作ったものに
遮られ
ちらちらと する

そこに
変わりなく在るのだけれど



丸に近い形から
じわじわ、
薄くひろがり馴染む白を

わたしは
大きな額縁越しに
ずっと、目で追う

ずっと、だった

馴染む速度が早まった気がした
そして、遅くなった

一瞬 安堵し
目を伏せ、手元を見る

顔を上げた

もう、わたしの目は
白を捉えられない
見つけられない

音もなく
さようならの声もなく
忽然と 消える
なんともいえない悔しさと
悲しさが訪れる


しばらくして
額縁の端に 白がかかった

わたしと額縁が
動いていたらしい

そしてまた
見守るように
そっと目で追う

ゆるやかに
時間に添って
揺らぎ変化する自然的なそれを
自然と、自然のままに
受け入れられるように


/ なんまんぶんのいち




丸と丸は
ともに、そこに、存在していた。

それぞれが
自立し、個であり、唯一だった。
かけがえのない、唯一であった。

手の届かぬ距離にいたけれど
互いに  互いを 認めあい、許しあい
「依存」しあっていることを自覚し
受け入れることによって
存在できている、ということを
知っているのかもしれない。

個が個のみでは在れず
だからといって個を失っても在れない。

シンのある個 同士が
応答し合うことで
応答し合う中で
互いの存在があるのだと。


とても大切なことだけれど
恐れなくて大丈夫だよと
微笑んでいる気がした。