たしかめるように

たしかめるように。 絶望の淵に立ちなかを覗くと、そこには、当たり前のようにささやかな日常がありました。私は、世界にとって唯の細胞でありたい。

わたしのそこでふるえる きみに。


なにを、隠しているの?

なにを、見透かされないようにしているの?

なにを、拒んでいるの?


なにが、痛いの?

痛むのは、どこ?



痛みをもつ人は
優しいひと

痛みを和らげるためにとる行為が
たとえ優しさからかけ離れていても

痛みから自分を守るために
どれほど何かを傷みつけたとしても


痛みを抱える人は
優しいひと

心を大切な誰かに向けて
悼むことが、できるひと

零に還った 時間と からだに
残された心を、感じて
止まりつづける日々と 記憶を
遺された心で、想って

いたむ

だいじょうぶ
だいじょうぶ

否定しなくても
だいじょうぶ

優しいひとだと
いう証




だれに、愛されていたかったの?

だれに、認められていたかったの?

だれに、抱きしめられたかったの?


だれが、痛いの?

痛むのは、いつ?
 


痛みをもつ人は
幼い少年のような潤みを孕む瞳で欲し

痛みを抱える人は
生まれたての命のように柔らかく脆い

いたむ

だいじょうぶ
だいじょうぶ

そのままで
だいじょうぶ

愛を知って
つよく生まれた証




ああ
愛で包むことができたなら

世界に愛というものが存在するのだと
本当は裏切りなんて存在しないのだと

信じ抜くことはできるのだと
肩の力は抜いてもいいのだと

自分独り以外にも
自分を守ってくれるひとがいるのだと
鎧は脱いでも、いいのだと

こんなにも、
無防備に眠ることができる夜は
あるのだと
 
心綻ばせることが、できたなら
幸せな朝と逢えたなら


曝け出さらた
まるごとを

受け入れて
そばにいて
心で添って
抱きしめて

ただ、抱きしめて



いたむ

悲しい昨日が
孤独な今日が

許せない日々が

いつか
愛の裏で 愛を裏に
優しい掌になっていく


どんな痛みも
どんな怒りも
こわばりが溶けて
あたたかい微笑みに
こぼれたら

きっと、
誰かを愛することができるから

ひとを好きになれるから


痛みに囚われず
大切なことを大切にできる
じぶんで
生きていくことが
できるから



頑張らなくても
   だいじょうぶ

頑張っても
   だいじょうぶ 



ーーー
わたしのそこで
ふるえるきみに。